アラサー高学歴ニートの軌跡

アラサー高学歴ニートが、日々の行動や考えを記すブログです。

引きこもりニートが、アウトロー採用に参加した話9 「壁のありがたみ」

 今回の記事は、前回の記事の続きなので、未読の方は宜しければどうぞ。↓

 (※未読でも大丈夫です。)

 

引きこもりニートが、アウトロー採用に参加した話8 「すげえ興奮した。」 - アラサー高学歴ニートの軌跡

 

 第4回ワークショップでの熱い闘いを終えた俺は、余韻に浸りながら芥山さんとの談笑を愉しんでいた。

 

 談笑の途中、脱出ゲーム組の一人である吉井さんと遭遇した。

 

※脱出ゲーム組に関しては ↓ の記事をご参照下さい。

引きこもりニートが、アウトロー採用に参加した話5 「本当にレールを外れているのは俺たちだぞ!」 - アラサー高学歴ニートの軌跡

 

 吉井さんからは、世界を旅する賢者のような印象を受けた。もしくは、戦場ジャーナリストか。

 

 およそ脱出ゲームの話に興じていたとは考え難い彼との邂逅は、脱出ゲーム組への印象を改めさせるには充分すぎた。

 

 彼と何を話しただろう。記憶の幾億光年先に忘れてきてしまった。

 

 ただ、賢い人だなという印象は未だに脳裏に焼き付いている。

 

 やがて吉井さんは脱出ゲーム組と合流し、俺と芥山さんは秘密会談を始めた。

 
 芥山さんが大学院のブラックっぷりを語り出す。
 
 俺は思わず、
 
 「どっかの新興宗教と同じですね。」
 
と口を滑らせた。
 
 芥山さんは、教官たちの指導の理不尽さの点で同じだと首肯した。
 
 俺は、カネを払ってるのに長時間労働させられる点がオウムと同じであると芥山さんに伝えた。
 
 「確かに、そうですね。」
 
と納得する芥山さん。
 
 話題は、洗脳と教育の違いへと転換し更に盛り上がった。
 
 
 
 一方。傍のベンチでは、納富さんと脱出ゲーム組が
 
 
について楽しげに談笑していた。
 
 へえ意外だなと感じる俺。
 
 俺は隣の脱出ゲーム組を気にしていたが、
 
芥山さんは意に介さない。
 
 「うちはうち。よそはよそ。」
 
実にその通りである。
 
 俺は、脱出ゲーム組とのを感じていた。けれども、
 

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 「あえて壁を設置しているんだ。俺たちが盛り上がるためにな。」
 
と言える程度には、壁に有り難みを感じていた。
 
 異質な集団同士が隣り合わせに存在しながら、相互不干渉を貫いている。
 
 一見すると、悪い意味にも捉えられるけど、実は世界平和の秘訣だと思うんだよね。
 
 
 夕暮れが迫り、俺たちは引き上げることにした。
 
 脱出ゲーム組は、hondaグループと会場の食堂で夕飯を食べるという。
 
 非常に興味深かったが、諸事情により俺たちは会場を後にした。
 
 
 会場から新宿まで歩いて40分はかかる。
 
 それでも俺たちは歩くことにした。
 
 しかも、地図なしでだ。
 
 
 「え?地図なしで新宿まで歩くんですか?」
 
 「地図に頼るってのは秩序、もっというと論理的思考に頼るということです。
我々は、論理的思考を捨てて己の感覚のみに頼って道を進んでいかねばなりません。」
 
 芥山さんの言葉は力強かった。
 
 俺は芥山さんの意見に強い共感を覚え、胸が熱くなった。
 
 我々は、論理的思考に偏りすぎた現代の風潮に石を投げ続けた。
 
 中でも、意識高い系グループが論理的思考を重視しすぎている、という話になると我々の議論はますます盛り上がった。
 
 我々のような文学部的人間にとって意識高い系の言動は理解し難いけれども、どこか批判的精神を掻き立てられる面があるということか。
 
 
 議論の途中、我々は新宿行きの列車を幾たびも目撃した。
 
 列車の後に付いていけば、新宿にたどり着けるのは明らかである。
 
 しかしながら、我々にそのような真似は許されない。
 
 「列車が新宿行きだから進行方向に沿って進めばいい、というのは
 
論理的思考に頼った考えである。
 
我々は、列車にすら頼らず新宿を目指すのだ。」
 
 芥山さんの信念は非常に固かった。
 
 
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※登場人物は全員仮名です。但し、若新氏、納富氏に関しましては、アウトロー採用の運営者である点を鑑み実名といたしました。