アラサー高学歴ニートの軌跡

アラサー高学歴ニートが、日々の行動や考えを記すブログです。

人志松本のすべらない話2019の詳しい感想と分析及び得られた学び

2019年1月12日21:00からフジテレビ系列で放映された「すべらない話」について、それぞれの話を振り返りつつ話者ごとに学べるポイントもまとめました。記事末には、役に立つまとめもあります。

 

目次

話し手ごとの感想と分析

 

千鳥のノブ 

 

一回目

出だしは凡庸だが、7万でおっと思わせた。「14万なんて高卒初任給ですよ」と、分かりやすい例えを使って知育玩具の高さを面白おかしく表現していた。6歳息子の週の予定を全部埋めたら息子の将来の夢が猫になってしまった、というオチには笑うと同時に考えさせられた。

 

二回目

話に出てくるディレクター自身が非常に面白い人だと推測される。朝6時から俺の乳首コリコリしてきたとか、それだけで彼のファンキーっぷりが伝わってきた。イノシシの大きさを車に例えたのは良い。が、「4人乗り」や「8人乗り」といった具合に数字で表現した方が分かりやすくかつイノシシが迫ってくる恐怖をよりダイレクトに表現できたと思う。ディレクターをロンした後のジャンキーに例えていたが、「万馬券当てた後のギャンブラー」みたいに分かりやすく例えれば話全体が引き締まってより良くなったはず。

 

ノブの話から学べること

何かを例えるなら、数字を使う。かつ、誰でも分かるような数字を使うとイメージしやすいし笑いも取れる。数字で例えるのが難しいなら、誰でもイメージしやすい分かりやすいモノで例えると良い。

 

かまいたちの濱家

 

一回目

トーン一定ながら、テンポが早くイライラ感は皆無。カメラマンが回り込もうとしたら崖から落ちた以降は、慌てふためく周りの状況を話す等して緊張感を表現していた。緊張は、「まさゆきでーす。」「森まさこのまさでーす。」から徐々に緩んでいき本格的な笑いにつながっていく。最終的には、「ゆきってどんな字ですか。」から崖から落ちてるのに「幸せでーす。」と、積み重ねてきた緊張感の描写という伏線をとぼけたセリフで回収し大爆笑につなげた。

 

二回目

散々「男性のアレ」をぼかしてたのに、結局ぼかした意味が無かったという話。一回目と同じく、丁寧に積み重ねた伏線を一気に回収することで大爆笑につなげている。

 

三回目

短かったが、親子愛を感じるほのぼのした良い話だった。まかれた香水がもったいなからと突っ込んでいく貧乏性な自分、という伏線がうまく回収されている。

 

濱家の話から学べること

丁寧に積み重ねた伏線を一気に回収することで、大爆笑を生み出せる。緊張感を演出すればするほど、緩和させた際の笑いも大きくなる。

 

和牛の水田

 

 一回目

携帯に関するトラブル話。難しい話を面白く聞かせるのは相当難しいと実感させられた。オチもありきたりで、どこが面白かったか今の僕には理解できない。

 

二回目

話のテンポが悪い。

 

水田の話から学べること

難しい話を面白く話すには、まず状況を分かりやすく説明する(聞き手が臨場感を感じるくらい)必要がある。難しい話の場合は特に、オチの意外性が求められる。

 

三四郎の小宮

 

一回目

 

運動会に竹中直人など、その場の状況を一発でイメージさせるのがうまい。留年したのが僕と田代まさしの息子、って時点でオチは一応付いていると思う。しかし、「父のネームバリューに頼らない俺。」「いや、多分田代まさしの息子だとバレてると思う。」でジワジワタイプの笑いを取ってきた。

 

二回目 

「何度も「ブログに載せたい。」」「しつこいなあ。イニシャルならいいよ。」からの「三四郎のKさんが来てます。」には大爆笑した。確かにイニシャルだし約束は守ってるのに明らかに身バレてさせてるあたり、日本語の難しさも感じられ味わい深い。

 

三回目

話自体は、奇病に医者が驚いてたけど渡された薬飲んだら治ったというだけの平凡さ。しかし、医者の驚きや自身の反応を大声や大げさなリアクションで表現し笑いを生み出していた。

 

小宮の話から学べること

強烈な具体例は、一発で聞き手にイメージさせることが出来るし笑いも取れる。日本語の難しさをオチに使うと、誰も傷つかない上に知的な笑いを演出できる。平凡な話は、大声や大げさなリアクションで笑わせると良い。

 

松本人志

 

一回目

チンコしまいながら、のリアクションが面白い。洗った手を汚したくない一心で手だけ出した状態でトイレの床を滑った、は情景が一発で浮かんできてハラハラさせた。おまけに、滑ってた男の子が手洗わなかった男の子にハグかますというオチ。意外性はあったが、大爆笑は出来ず考えさせるタイプのオチだった。面白いけど、すべらない話というより「考えさせる話」であり番組の趣旨からはズレているかな。

 

松本人志の話から学べること

「トイレ後は、手を洗いましょう」などの常識を皮肉で覆すことで、考えさせる深い話が作れる。

 

ダブルヒガシの大東

 

一回目

テンポが速く、抑揚がほどほどについている。父と魔娑斗のK1戦。「足怪我してるから蹴らないはずなのに、いきなり魔沙斗が蹴ってきて負けた。」にはやはりと思いながら引き込まれた。「途中で作るのを止められた銅像」という例えが非常に面白い。大東本人もちゃんと銅像のモノマネしてたから、効果は倍増である。「「こんなことならカニ食っときゃよかった。」って。負けたの無関係でしょ。」がオチ。父のセリフも面白いが、大東の痛烈なツッコミが大爆笑を誘う。

 

二回目

「胸のたんぽぽ引きちぎられて」「アスファルトに押し付けて」「アスファルトと俺で顔がサンドイッチになって」など、身振りも交えて分かりやすく状況を説明していた。「酒で暴れてたのに「えーん」って泣いてた。」「外寒くてあさじまがホカホカだったから湯気出ててギャラリーが「蒸気機関車や。」あさじま「プップー。」蒸気機関車はポッポーやろ。」がオチ。擬音語を上手く使って笑いを取っている。

 

大東の話から学べること

例えをイメージしやすく分かりやすいモノにするのは当然として、本人も例えで挙げたモノのモノマネをすればよりイメージしやすく笑いも取れるようになる。痛烈なツッコミをオチにするのも一手。状況は、身振りも交えて説明すればより分かりやすくなる。時には擬音語を使う。

 

四千頭身の後藤

 

一回目 

朴訥としているが、詰まらず一定のペースで話していたので面白く聞けた。「一口食べてくださいの巨大版。」という趣旨のツッコミがボケを分かりやすく的確に説明していて、非常に面白かった。

 

二回目

実は休憩中にチキンマックナゲット100問クイズに全問正解してただけ、というオチだが自身の心情や情景描写及び謎の店員による緊張感の演出で面白く聞けた。

 

後藤の話から学べること

詰まらず一定のペースで話せば、それなりに面白く聞こえる。何年いるか不明で話題にするのも憚られるような謎の人物を登場させると緊張感を演出できる。その正体を明かせば、安心感も演出できる。もちろん、その人物に対する一定の敬意は不可欠。

 

霜降り明星の粗品

 

一回目

これがMVSだと思っていた。今回一番面白かった話である。新幹線で椅子倒そうとしたらまさかの「ごめんなさい。」。二度目も断られ、おばはんにばれぬようゆっくり倒そうとする。この緊張感がいい。それでも「ごめんなさい。」。しかし、そのおばはんは椅子を倒していた(笑)。おばはん席離れた。隣の席も倒したら、何にも言われんかった。「寝れへん。」を小声で言うことで、緊張感を演出。電話終わって席から戻ったら、隣の席ごと元に戻っていたのは凄い(笑)。おばはんを「北条政子」に例えたが、若干分かり難かった。実は粗品本人が席間違ってた、というオチは大爆笑した。しかし話はまだ続く。実はおばはんの後ろだった。おばはんの席を蹴ろうとしたら名古屋ですでに降りていた、がオチかと思った。おばはんの席に座ってきた大学生に「ごめんなさい」と断ってしまったのが本当のオチ。二転三転して非常に面白かった。ここがオチかと思わせる箇所が3つもあり、幾つものオチを積み重ねることで話が非常に面白くなるという教訓が得られた。自身の心情やおばはんの動向を実況中継することで、話を分かりやすくし、臨場感や緊張感も演出していた。

 

二回目 

友人の話。「切符買うと、改札行く前に100パーセント無くすんですよ。」という例えが非常に分かりやすい。マジシャンにポケット探すよう言われ、ずっと探してた自転車の鍵が見つかり友人が大喜びするという一幕は実に意外だった。

 

粗品の話から学べること

幾つものオチを積み重ねると、話が二転三転し本当のオチが読めなくなるので話が非常に面白くなる。自身の心情や相手の動向を実況中継すると、話が分かりやすくなるし、臨場感や緊張感も演出できる。バレぬようこっそり動く様子を実況したり、小声で話すことで緊張感は演出できる。

 

 

 

宮川大輔

 

一回目

「ちょっと」や「なんか」の多用などで詰まりまくると、話がつまらなくなるし聞き手をイライラさせることができる。いつも通り下品。

 

宮川大輔の話から学べること

他人を笑い者にする話は不愉快である。途中で詰まりまくるのは、やはりアカン。「なんか」や「ちょっと」の多用もご法度。

 

かごしま太郎

 

一回目

方言交じりだが、しゃべるスピードは速目で聞き取りやすい。大事なところはゆっくり話し、話にテンポを付けていた。コーヒー100円とチャージ2500円の落差は、やはり笑ってしまう。

 

二回目 

長渕剛のファンになりきっていた。それでいて、周りの熱狂も分かりやすく説明していた。長渕剛のトークの場面からは完全に長渕剛になりきっていて、その時には完全に話に引き込まれていた。

 

かごしま太郎の話から学べること

大事なところはゆっくり話すことで、聞き手を話に引き込むことができる。また、何者かになりきりつつ周囲の状況を実況すると 、聞き手を完全に話に引き込むことができる。

 

アインシュタインの稲田

 

一回目 

女装ライブにて。「他の芸人さんの化粧は着々と進んでいくのに、僕の化粧は止まったまま。学生さんが困った様子で。」からは、学生の焦りがひしひしと伝わってきた。万策尽きて化粧から逃げ出した学生の「先生、これって成績に入るんですよね」がオチ。本人と学生の心情が伝わってくる。

 

稲田の話から学べること

他との対比と簡単な描写だけでも、当人の心情をダイレクトに伝えることができる。

 

千原ジュニア

 

一回目 

臨場感がすごかった。心情描写がジュニア自身の言葉で語られていたし、番組やCM打ち切られるが非常に切実でリアルだった。間もうまく使った。ヘルメットのまま入店、腕時計外して、後輩が必死に止めてる、など情景描写もうまく聞き手にイメージさせるのが非常に上手。

 

千原ジュニアの話から学べること

臨場感を演出するためには、心情表現を自分の言葉で語る、自分の弱みを晒す、 間を時々挟む、周りの状況を一言で分かりやすく表現する、といった手法を使うと効果的。

 

平野ノラ

 

一回目

早口だけど聞き取りやすい。身内の恥さらしをネタにするのは、いかがなものか。面白い場面の前に、一拍間を置いたのは良かった。オチの「ぽ、と言ったんですよ。」は大声で分かりやすかった。 

 

二回目 

あまり面白くなかった。トングでポテチ、「そんなにおいしくないですよ。」がオチ。このマネージャー自体、ネタにするほど変だろうか。マネージャーの心情にまで踏み込んで話をすれば、面白くなった可能性はあるが。

 

平野ノラの話から学べること

早口でも、聞き取りやすければ大丈夫。面白い場面の直前で間を置くと効果的。普通と呼べる範囲の人物をネタにするなら、その人物の行動を詳しく分析考察した上で話すと良さそう。

 

小藪

 

一回目

ゴッドハンドの師匠、仙人みたいなオーラ、など凄そう描写を積み重ねたことが、オチの「てめえでふぐり痛めてりゃ世話ねえわな」との落差を生み出し爆笑を誘う。

 

小藪の話から学べること

やはり、丁寧に伏線となる描写を積み重ねることがオチで笑いを取る最大の秘訣なのだろう。 

 

MVSに対する感想

 

粗品の「新幹線のシート」だと思ったが、稲田の「女装メイク」だった。前者はオチが読めなかった上に、幾つものオチを積み重ねてきて、しかも臨場感や緊張感もあり、まさにMVSにふさわしいと思ったんだけどね。後者は面白いといえば面白いのだが、「すべらない話」としては微妙に思える。一方で、松本人志の「誰も傷つけない。」が受賞の決め手となったのは明らかである。今回のMVSは、松本人志の信念が感じられたので一応納得はできる。

 

全体の感想

 

すべらない話というより、考えさせる話が多かった印象である。一頃よりつまらなくなっているのは事実だが、それでも面白い話は結構あり何だかんだ楽しめた。粗品がダントツで面白く、大東、後藤、かごしま太郎も面白かった。逆に、水田、宮川、平野ノラはつまらなかった。

 

[AD] ちなみに、過去のすべらない話はこちらから

 

笑いを取る方法まとめ

 

・誰でも分かるような数字を使った例えで笑わせる。

・丁寧に積み重ねた伏線を、伏線を一気に引っ繰り返すボケで一気に回収する。緊張感を演出すればするほど、緩和させた際の笑いも大きくなる。

・強烈な具体例を使う。

・平凡な話を、大声や大げさなリアクションでカバーする。

・本人も例えで挙げたモノのモノマネをする。

・痛烈なツッコミをオチにする。

 

話を面白くする方法まとめ

 

・詰まらず一定のペースで話す。

・幾つものオチを積み重ねる等して話を二転三転させ、オチを読めなくする。

・緊張感や臨場感を演出する。

・面白い場面の直前で間を置く。

・大事なところはゆっくり話す。

・何者かになりきりつつ周囲の状況を実況する。

・ありきたりな人物について話すなら、その人物の行動を詳しく分析考察する。

 

話を分かりやすくする方法まとめ

 

・周囲の状況は、身振りも交えて説明する。

・時々、擬音語を使う。

・自身の心情や相手の動向を実況中継する。

・早口でも良いから、聞き取りやすく話す。

・誰でも分かるような数字を例えで使う。数字で例えるのが難しいなら、誰でもイメージしやすい分かりやすいモノで例える。

・ 例えをイメージしやすく分かりやすいモノにするのは当然として、本人も例えで挙げたモノのモノマネをする。

 

緊張感や臨場感を演出する方法まとめ

 

・自身の心情や相手の動向を実況中継する。

・バレぬようこっそり行動する様子を実況する。最中や事後の自身の心情を小声で話す。

・心情表現を自分の言葉で語る。

・その状況において、起こりうる一番まずい点を話す。

・間を時々挟む。

・周りの状況を一言で分かりやすく表現する。

・皆が語るのを躊躇するような謎の人物を登場させる。もちろん、その人物に対する一定の敬意は不可欠。

 

知的で考えさせる話をする方法まとめ

 

・日本語の難しさをオチに使う。

・「トイレ後は、手を洗いましょう」などの常識を皮肉となる具体例で覆す。

 

話をする際の禁じ手

 

・他人を笑い者にする。

・途中で詰まりまくる。

・「なんか」や「ちょっと」の多用。