アラサー高学歴ニートの軌跡

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【特講】ドナルド・カーン教授の英語講座を実況中継

僕の通う東雲大学文学部には、ドナルド・カーンという名物教授がいる。今日はドナルド教授の特講です。前回に引き続き、英和辞書の面白さを存分に語ってくれました。

 注:この物語はフィクションです。今回も学生たちの反応など余計な部分をカットし、教授のセリフだけをお届けします。

 

「今日も、英和辞書の面白さを淡々と伝えていくよ。」

 

「sickという単語は皆さんよくご存知のはず。「病気の」という意味だ。「病気の」という意味は知っていても、「吐き気がして」「〜にうんざりして」「〜に心乱されて」「ゆがんだ」という意味があるのを今まで知らなかった者がほとんどだろう。日本の英語教育では、多くの意味を持つ単語(多義語)でも一つの意味だけ教えて終わり、というパターンがあまりにも多すぎる。日本の英語教育への批判はこれくらいにしておこう。

 

いずれの意味も「何かが心や体に悪影響をもたらしたゆえの現象」という共通点があるよね。日本語でも「公式が病気」とか「気に病む」など、sickと同じような意味の言い回しは多数存在し多用されてもいる。一方、英語でもsickは想像以上に使われていると思われる。「うんざりして」「ゆがんだ」という意味があるくらいだからね。総じて言えるのは、人間というのはとかく普通とは違う状態のことを「病」にたとえがち、ということさ。普通という呪縛に囚われているのは、日本人だけではないようだね。」

 

「続いて、thatという単語を軽く語ろう。関係代名詞、so that構文やIt that構文、強調構文などで皆さんをさんざん悩ませてきた思い出深い単語だろう(笑)。品詞でいうと、代名詞・関係代名詞・形容詞として使われるのは有名だ。しかし、thatは副詞としても使われることがあるのです。副詞としてのthatを知らなかったために、thatを関係代名詞などと混同してしまうケースも有り得るんだよ。もっとも、日本の大学受験レベルではほぼ皆無なんだがね。

 

副詞のthatは「それだけ・それほど」という意味だ。否定文では「そんなに」という意味ね。「that much more beautiful」は「よりいっそう美しい」となる。」

 

「Pacificが「太平洋」とか「太平洋の」を意味することは皆さんの半分くらいは知っているだろう。しかし、先頭を小文字にしたpacificが「平和的な」「穏やかな」という意味になるのを知っていた者は極めて少数だろう。それでも、穏やかな太平洋のイメージとpacificを重ね合わせると納得はできるはず。pacific自体、もともとラテン語由来の言葉なのだがラテン語にしては(難易度の点で)穏やかな単語ではあるね。」

 

「それでは、今日はここまで。Let's call it a day.」

 

 

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