教育学部の国語では、大問一(現代文)問一、大問三(古文)問十八、大問四(漢文)問三十二で各予備校の正解が割れました。(増田塾の解答速報発表を受け、2019年2月25日修正)
今年の教育学部は、選択肢の紛らわしさに比して各予備校の判断の割れが少なかったです。なお、東進は教育学部解答速報の公開を会員限定にしました。よって、今回は東進の判断は掲載いたしません。
目次
大問一問一の検証
大問一問一では、傍線部の理由が問われました。誤答の選択肢はどれも誤りがはっきりしているので、消去法が有効です。
ニを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、駿台、増田塾。
ホを正解としたのは、早稲田予備校。
東進の見解が気になります。
ニが正解である根拠
イは「都市国家が守るべきは、個人と共同体の生命や財産であり」が本文に書かれていないため不正解。ロは「都市国家が〜を保障することを前提にしており」が本文に書かれていないため不正解。ハは「人は競い合うという本来のあり方」が本文に書かれていないため不正解。ホは「共同体や個人の生活がその影響を受けざるを得ない」が不適切です。外敵によって平和を脅かされている場合に影響を受けるのは、都市国家の共同体としての統一性です。共同体や個人の生活ではありません。よって、ホは不正解です。ニは傍線部1直前の文と傍線部2直後の文と一致するため、ニが正解です。
大問三問十八の検証
大問三問十八は、動作の主体を問う問題でした。
ハを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、駿台、増田塾。
ホを正解としたのは、早稲田予備校。
駿台曰く『1の前後は、「私は女性に声をかけることに慣れていないので」ということ。3は、小舎人童の主人は少将だということをおさえる』。ハが正解でしょう。
大問四問三十二の検証
大問四問三十二では、話の流れを理解できているかが問われています。
ニを正解としたのは、駿台。
ホを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、早稲田予備校、増田塾。
珍しく、駿台が独自の見解を示しました。
ホが正解である根拠
本文で皇帝が登場したのは、傍線部2だけです。傍線部2は「皇帝がシラミを見つめた」という意味であり、「皇帝のお眼鏡にかなう=皇帝が高く評価した」とまでは言い難いです。よって、ニは不正解です。他の選択肢の誤りは明らかなので、ホが正解となります。