アラサー高学歴ニートの軌跡

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【各予備校で解答が割れた問の検証】2019早稲田大学解答速報 政経編

政治経済学部の国語では、大問一(現代文)問二、大問二(現代文)問十二、問十四、大問三(漢文)問二十六・問二十八で各予備校の正解が割れました。(増田塾の解答速報発表を受け、2019年2月25日修正)

今年の政治経済学部では、漢文で各予備校の判断が若干割れました。また、東進は相変わらず東進でした。

 

目次

大問一問二の検証

 

大問一問二では、傍線部の正しい現代語訳が聞かれています。「可らず」が「べからず」だと判断できれば、解答は容易でした。

 

ロを正解としたのは、東進。

ホを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、駿台、早稲田予備校、増田塾。

 

東進さん、本文をきちんと読んでください。

 

ホが正解である根拠

 

ロは「紳士君の主張は現実に適用不可能」という趣旨ですが、空欄ホの前段落最終文で紳士君の主張が現実に適用されてしまっていると述べられています。よって、ロは不正解です。傍線部1は、紳士君の主張に真っ向から対立する豪傑君の主張なのでホが正解です。また、「可らず」が禁止を意味する「べからず」であることも根拠となります。

 

大問二問十二の検証

 

大問二問十二は、空欄補充。本文全体の趣旨をとらえる必要はなく、空欄前後の読み込みで対応できるタイプの問題です。

 

ハを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、駿台、早稲田予備校、増田塾。

ニを正解としたのは、東進。

 

ニも一応当てはめることは出来ますが、ハの方がより文脈に沿っているのでハが正解となります。

 

ハが不正解となる根拠

 

空欄イの一行後に「言い換えるならば」と書かれているので、空欄イを含む文の分かりやすい説明が以降に書かれていると分かります。「挙証責任を被害者が負わねばならない現状に対して、加害者側に因果関係がないことの立証を求めている」と本文にあるので、ハが正解となります。ニは日本語として意味は通じますが、空欄直後の文脈を無視しているので不正解です。 

 

大問二問十四の検証

 

大問二問十四は、本文の論旨に合わない選択肢を選ぶ問題です。本文に書かれていない内容は、当然不正解となります。

 

ハを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、駿台、早稲田予備校、増田塾。

ホを正解としたのは、東進。

 

毎度思うのだが、東進の解答速報担当者はどうやって問題を解いているのだろう。

 

ハが正解となる根拠

 

ハの「科学や医学の知識」は本文に書かれていません。よって、ハが正解です。ホは本文5ページ左端の段落2文目を言い換えた表現であるため、不正解です。

 

大問三問二十六の検証

 

大問三問二十六は、傍線部の意味を聞く問題です。「所以」の意味を正しく理解しているかがポイントでした。

 

イを正解としたのは、代ゼミ、駿台、東進、早稲田予備校、増田塾。

ニを正解としたのは、河合塾。

 

河合塾と他予備校で、「所以」の意味の判断が分かれました。 

 

イが正解である根拠

 

河合塾曰く『「所以(以す所)」「所由(由る所)」は、 ここでは「行為」や「生き方」の意』。駿台曰く『「所以・所由」(理由・根拠)』。増田塾の解説を要約すると『「所以」は「行為」、「所由」はその行為の背後にある原因。ゆえに、ニの「経歴」は適切とは言えない』。河合塾の解説を元に、さらに詳しく解説した増田塾の見解を踏まえと、イが正解でしょう。

 

大問三問二十八の検証

 

大問三問二十八は、傍線部の理由を聞く問題です。

 

ハを正解としたのは、代ゼミ。

ホを正解としたのは、河合塾、駿台、東進、早稲田予備校、増田塾。

 

ホが正解である根拠

 

駿台曰く『公子が大笑した理由を答えるもの。続く公子の言葉を最後まで読むこと。甲の傍線部「銭ばかりたふとき物もなし」もヒントとなる。その上で先生の言葉や「而子尚質、而子守実」を踏まえ、金が物言う時世に先生が逆らっていること、つまり清貧をよしとしていることを読み取る。』よって、ホが正解