アラサー高学歴ニートの軌跡

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【各予備校で解答が割れた問の検証】2019早稲田大学解答速報 社学編

社会科学部の国語では、大問一(現代文)問三、問七で各予備校の正解が割れました。(増田塾の解答速報発表を受け、2019年2月26日修正)

今年の社会科学部では、現代文で各予備校の判断が若干割れました。

 

目次

大問一問三の検証

 

大問一問三は、本文の趣旨が理解できているかを尋ねる問題でした。

 

イを正解としたのは、駿台、早稲田予備校。

ハを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、東進、増田塾。

 

ポイントは問題文の『アレントの言う』です。

 

ハが正解である根拠

 

傍線部2と同じ段落の最終文で「労働はアレントの定義する活動(選択肢ハ)となった」と分かります。また、傍線部8の二つ前の文に「アレントの定義する活動(選択肢ハ)が労働になった」とあるため、ハが正解となります。ちなみに、傍線部8の二つ前の文は本文の趣旨を端的に述べた文です。

 

イが不正解となる根拠

 

早稲田予備校曰く『文章全体(特に70~71行目)からは「イ」と読み取れる。設問に「本文の趣旨に照らして」とあることから解答例は「イ」とするが、同じく設問に「語られているか」ともあり、こちらを重視すると「ハ」となる』。読んでいて頭が混乱してくるが、そもそも本文の趣旨は「労働は人間の活動全般を指すようになった」なのでイは不正解です。

 

大問一問七の検証

 

大問一問七は、傍線部周辺や本文に傍線部を説明する記述がないため、傍線部そのものの理解を問う設問だったと言えます。

 

イを正解としたのは、東進。

ロを正解としたのは、河合塾、代ゼミ、駿台、早稲田予備校、増田塾。

 

本文中に根拠となる記述がなく、傍線部そのものを噛み砕いて理解する必要があったので、かなり難易度が高い設問でした。

 

ロが正解となる根拠

 

傍線部6を分かりやすく説明すると「労働者は賃金分以上に価値を生み出しているが、賃金分以上に生み出した価値は搾取された」となります。今の説明を言い換えている選択肢はロなので、ロが正解となります。残業が必須かどうかは傍線部6を読む限り不明なので、イは不正解となります。