アラサー高学歴ニートの軌跡

アラサー高学歴ニートが、日々の行動や考えを記すブログです。

審査が厳しくなったと評判の、第95回全日本仮装大賞 をレビューする。

出場者の過半数が満点を獲得するなど、大甘採点が目立った第94回全日本仮装大賞から約1年。今回の仮装大賞は番組史上初の0点が出るなど、審査が厳しくなったと評判の模様。20年くらい前から見ている30歳フリーターが、マニアックな視点から辛口でレビューしてみました。

 

f:id:tskss:20180204185454j:plain

 

目次

気になった作品のレビュー

 

3 ロデオ 10点

 

あまりにも馬鹿馬鹿しい。しかし、カウボーイなりたてと考えるなら、ロデオらしさは十二分に出せていたと思われる。裏で酸素吸うほどの運動量だったが、おっさんだったことが災いし不合格になってしまった。又吉は2点を付けており、大変さを理解していたことがひしひしと伝わってきた。陣内は0点。面白いのに点数つけなかった陣内が、今回の審査の厳しさを物語っていた。「2つつけても12点。」という陣内のセリフは、世間のおっさんへの厳しい態度を現しているようにも思えた。

  

8 男子100m走 16点

 

おそらく10秒くらいだっただろう。桐生がトップのまま、すぐ終わってしまった。12歳の女の子がやっていたが、腹筋がああいう風に動くのはすごい。なんでも、保育園の頃から今回のように腹筋を動かせたとのこと。本人曰く、練習してない。練習しているつもりがないのに合格してしまうのは本当に凄いし、なんというか本質を感じる。

 

9 カット野菜でいろいろ 14点

 

くだらないけど、めちゃくちゃ面白かった。スロットのメダルや裸踊り芸人アキラのタライをキュウリで表現していたのが、「それは違うだろ?」と審査員に判断され不合格になったと思われる。メダルやタライをサビで緑色になるまで大事に使ってきたと考えれば、キュウリという選択は絶妙ではあるが。バナナでだるま落としは良かった。

 

ニンジンでできた東京タワーが細すぎて、26番の突風が来たら折れそうw

 

おっさんが単独で出場すると、不合格になるのはもはや法則か。

  

15 ウォーリーのテニス観戦 15点

 

試合展開に合わせ、全員で顔の動きを合わせるのは非常に大変だったはず。それを「気持ち悪い」と片付けられてしまったのは余りにも厳しすぎた。最初は顔の動きが合っていたが、だんだん合わなくなっていき、最後一人だけ喜んでたのが何とも言えぬ余韻を残してくれた。

 

「徳さんの全部が好きです。」とまで言って、何とか合格。14点から1点足してのお情け合格は昔は多かったが、今となっては珍しい光景である。

 

16 スターウォーズごっこ 19点 演技賞

 

スターウォーズ大好きなんだろうな、ってのがひしひしと伝わってきた。「大好きなもので遊んでるだけで」と香取は言っていたが、本当にそうだと思う。傍目には練習しているように見えても、本人としては遊んでいるつもりなのだろう。努力している自覚なしに成果を挙げる人間がこれからは主流派となる、そんな予感さえ感じさせてくれた。

  

18 テッポウウオ 14点

 

今日のテッポウウオは不調なのか、水鉄砲がなかなか鳥に当たらなかった。下手だとか練習不足と評するのは簡単だ。しかし、テッポウウオだって毎回一発で鳥を仕留めるのは難しいはず。テッポウウオの悪戦苦闘を表現したと考えれば、とてもリアルな仮装とも言える。最後手を小刻みに震わせ、喜びを表現したのも良かった。

 

今回もおっさん一人で出場しており、おっさん受難の展開が続く。

 

20 お線香 12点

 

俺が審査委員長なら、優勝させていた。ポクポクポクという木魚の音とともに線香から灰が徐々に落ちていくだけだが、侘しさや風情を感じさせる。最後ひぐらしが鳴いて、時間の流れと日本の夏を感じさせてくれたのも至高である。

 

あまりにも地味すぎたためか審査員受けは芳しくなかった。しかし、仮装という点においては本作品が優勝と言っても良いのではあるまいか。 

  

31 透明な猿 15点

 

エア猿回し。昨今のエア◯◯ブームに伝統芸能の猿回しを融合させ、新次元の開拓に挑んだ意欲作。少年の「黒子に徹しました。」には、並々ならぬ覚悟を感じ感動すら覚えた。当然のごとく梅沢も少年の覚悟を感じ取り1点入れ合格した。この歳で「黒子」という言葉の意味を理解し、ちゃんと実行できていたのはただただ感嘆した。

 

32 山頂アタック 0点

 

0点。示し合わせたかのような0点。うわーって体を仰け反らせるだけ。練習なしでもできる、と審査員は見抜いていた。

 

練習しなくとも、「好き」や「特技」で勝負することだってできたはず。そう言った情熱や凄さが微塵も感じられなかったのだから、0点は納得だ。

 

33 ケンカ三番勝負 20点

 

少年の声真似が凄い。正直似ているとは言い難い部分もあったが、なんとか似せようとする気概は感じられた。スピード感もあり、20点は納得。

 

 総評

 

今回は35組が出場した。以前は50組近く出場していた回もあったはずだが、テレビに映れるレベルの作品が少なくなったのだろうか。審査基準が厳しくなったと評判だが、後半から明らかに甘くなっていた。前半5組連続不合格になったのが目立つくらい。

 

出場者の傾向に関する考察

 

子供1人あるいは子供だけの出場が目立った回でもあった。前は家族参加が主流派だったはずなのに、今回は非常に少なかったように思える。共働き世帯の増加に伴い、両親が子供の仮装にまで時間を割けなくなった実情が浮かんでくる。あるいは、ユーチューバーに憧れた子供たちが自分一人で仮装に取り組んだ結果、子供だけの組が目立ったとも考えられる。

 

「好き」や「特技」を生かせ

 

8番「男子100m走」は腹筋の独特な動き、33番「ケンカ三番勝負」は7色の声真似という己の特技を生かし、見事合格した(33番は準優勝)。16番「スターウォーズごっこ」は己の好きを全身で表現しており、見事合格し演技賞も獲得した。

 

8番や16番、33番はいずれも子供一人での参加だった。「好きや特技を生かせ」とはよく言われるが、年少ながらきちんと実践し結果も出せていた。今後はもっと、自分の好きや特技を生かし、練習している自覚なしに合格する子供が増えるだろう。

 

そういえば、「仮装の練習が辛い。たくさん努力した」という声を今回は聞かなかった。「辛さを我慢して努力する」から「好きだからいつの間にか上達していた」が時代のトレンドになるような予感がする。